既報の16分割実験ベッドを用いて37名の好みのクッション分布を計測した結果, 仰臥位では立位姿勢よりもやや腰を伸ばした姿勢を好み, 側臥位では脊柱の側屈や回旋が少ない姿勢を好むことがわかった. また, 側臥位の肩部のばね定数は仰臥位の6割程度になる. このため, 接触感を高めた上層と, 側臥位用に肩部中央のみを柔軟化した中層と, 6種類のクッションブロックを体格に合わせて配列する下層からなる, 3層9分割のウレタンマットレスを提案した. また, 小型軽量なばね定数可変装置を製作し, 若年者20名と中高年者50名の好みのクッション分布を計測した. これより, 少数の身体計測項目からばね定数を推定する重回帰式を導き, 適切なクッションブロックを選定できるようにした.