2023 年 63 巻 5 号 p. 247-251
植物細胞は変動環境に応じて,オルガネラの配置や相互作用を変更することで,代謝活性を調節することが知られている.これはすなわち,オルガネラの相互作用を人為的に操作することができれば,有用な代謝活性を持つ植物の作出が可能であることを意味している.近年,我々は「オルガネラグルー」という,蛍光タンパク質の多量体化を利用してオルガネラ間相互作用を操作する技術を開発した.さらに,この技術を利用して,経路レベルで代謝活性が改変されている形質転換植物の作出に成功した.本総説ではオルガネラグルー技術の現在の状況について解説したい.