生物物理
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若手の会だより
若手の会だより
~IUPAB eve fest.開催報告~
島添 將誠
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2024 年 64 巻 6 号 p. 332-333

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IUPAB2024開催前夜

こんにちは,国立遺伝学研究所・総合研究大学院大学所属,D3(5年一貫制の博士課程なので,普通で言うD1)の島添將誠(しまぞえ まさあき)です.生物物理学会のみなさまの多くが,2024年6月に開催されたIUPAB2024に参加されたことだと思いますが,その前夜,生物物理学を志す若手たちが京都産業大学に集結していたことをご存知ですか?「何のこと?」と思ったそこのあなた,あなたのためにこの開催報告を書いています.ぜひ最後まで読んでいってください.

IUPAB eve fest.とは?

IUPAB2024の前日,2024年6月23日(日),IUPAB eve fest.が開催されました.場所は京都産業大学,天地館というカッコいい建物です(図11)).

図1

できて3年ぐらいらしいです.どうりで綺麗なわけだ.

IUPAB eve fest.はIUPAB2024に集まった若手の国際的な交流を深めるため,そしてIUPAB2024を盛り上げるために,生物物理若手の会が主催した研究交流会です.私は副委員長を務めました.いざ当日,バケツをひっくり返したような大雨だったので参加者が無事に会場にたどり着けるのか?と心配だったのですが,参加者はのべ101人と盛況でした.また,海外からの参加者は23人と全体の20%を超え,日本人の若手研究者にとって絶好の国際コミュニケーションの機会となったのではないでしょうか.今回は,①招待講演 ②グループディスカッション ③ポスターセッション・懇親会が行われました.それぞれ紹介します.

プログラム① 招待講演

今回は4名の講師をお呼びし,講演いただきました.National Institute of Chemistry, Ljubljana, SloveniaのRoman Jerala教授からはレゴブロックのように組み立てられるタンパク質モジュールについて,Cardiff University, UKのGuto Rhys准教授からは,人工タンパク質・酵素のエンジニアリングについて,Technion-Israel Institute of Technology, IsraelのOded Béjà教授からは,メタゲノミクスを用いた新規光受容タンパク質の探索について,奈良先端科学技術大学の片岡幹雄 名誉教授からは1978年に京都で開催されたIUPAB1978と同時期に若手の会が主催した「国際夏学」について2),講演いただきました.講演後の質疑応答も盛り上がりました(図2).

図2

講演いただいた講師の先生方

プログラム② グループディスカッション

せっかく世界中から様々な分野の人々が集まっているわけなので,グループディスカッションを企画しました.用意したディスカッションのテーマは「グループ内で共同研究を行うとしたらどんなテーマ?」「無限の予算とあらゆる設備が使える場合,どんな研究をする?」などでしたが,これらのテーマに限らず,いろんな議論をしていただきました.あるグループでは「グループにいた学部2年生に物理と生物のどちらを勉強させるべきか?」で議論し,「先に物理を勉強してもらう!」という結論に至っていました.私は生物ばかり勉強してきた結果,今になって困っているので,「いいね!」と思ったんですが,どうでしょう?

プログラム③ ポスターセッション・懇親会

さて,これが本編と言っても差し支えない,ポスターセッション・懇親会です.3時間たっぷりやりましたが,体感,時間が足りませんでした.(いや,そもそもポスターセッションっていつも時間足りないですよね)とにかく参加者の幅が広いので,全然違う分野の人に説明したり,英語で説明したり,学生にとってはなかなか難易度の高いポスターセッションなのでは?とも思われました.が,最終的には電気を消して強制退場にしないと終わらないほどの盛り上がりよう.翌日からのIUPAB2024の盛況を期待させる光景でした(図3).

図3

ディスカッション・ポスターセッション・懇親会の様子

総括

さて,以上がIUPAB eve fest.の全プログラムでした.参加後アンケートでは全体満足度97.5%と高く,むしろ用意した内容を参加者の熱意が上回る会でした.幅広く若手が集い,思いがけないインプット,新たな出会い・コラボレーションに溢れ,今後の研究のモチベーションを掻き立たせる,このような会を開催でき,嬉しく思います.まさに,IUPAB2024“Rocking Out Biophysics”の“Amplifier”の役目3)を果たせたのではないでしょうか(図4).

図4

全体集合写真:ありがとうございました!(実はちょっと雨に濡れながら撮っている)

おまけ

私はポスターセッション・懇親会が始まるなり,ご飯を一瞬でかき込み,即,自分のポスターに最後まで張り付いておる…予定だったのですが,想定外の出来事が! 現在,私はクロマチンを専門に1分子イメージングを用いて研究しているのですが,自分のポスターをたまたま聞きにきてくれた,とある人が1分子イメージングをやっているのだそう!相手のポスターに移動し,議論は最終的には細かい手法うんぬんにまで白熱していたところ,電気が消され,強制退場に…しかし,思う存分議論できました.彼ともまたどこかで会えることでしょう.n=1ですが,こういった出会いと熱意に溢れた会になったのでは,と思います.

謝辞

今回のIUPAB eve fest.開催にあたり,日本生物物理学会,中谷医工計測技術振興財団より多大なご支援をいただきました.また,名古屋工業大学の片山耕大准教授と杉浦雅大博士,京都産業大学の横山謙教授にご協力いただきました.この場を借り,深く御礼申し上げます.

また,本会は生物物理若手の会の有志15名によって運営されました.委員長:高橋大地,副委員長:島添將誠 富澤新太郎,会計:水野陽介 千葉元太,講演係:上杉佑人 水鳥律 加藤修三,ポスター予稿集係:鶴長慶 藤井真子,会場係:中野敦樹 竹森健太(兼HP係),HP係:山田莉彩 加藤祐基,SNS係:犬飼紫乃

ここまで読んでくださった方にも,感謝申し上げます.

文献
 
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