Bird Research
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テクニカルレポート
温度ロガーを使った鳥類の繁殖生態の調査 特集にあたって
植田 睦之
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2007 年 3 巻 p. T1-T2

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抄録

繁殖開始時期や繁殖状況の調査は鳥類の繁殖生態の研究の基礎となることである.しかし,多くの巣そして広範囲の地域でそれらを調査するためには,多大な労力を要する.また,さまざまな事情により調査間隔が開いてしまう場合には調査対象の巣の繁殖状況を把握できないこともある.このような場合に繁殖状況を自動的に記録できるような仕組みがあれば、研究上,極めて有用である.そのための手法にはいくつかの方法があるが,なかでも装置が安く設置も簡単な方法が巣内の温度を温度ロガーで記録し,繁殖状況を把握する方法である.温度による繁殖状況の記録はすでにいくつかの研究で行なわれ,近年はさらに簡単な方法で調査が行なわれ,成果があがりはじめている.そこで,この手法で調査を行なっている 3組の研究者にその成果を報告していただき,温度ロガーを使った繁殖状況の調査の可能性と限界についてまとめた.

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© 2007 特定非営利活動法人バードリサーチ
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