2012 年 8 巻 p. S5-S9
沖縄本島3か所において,メジロによるハイビスカスの花への盗蜜被害率を年間記録した.すべての調査地において冬期の盗蜜被害率が他期より有意に高かったが,1か所の調査地(市街地)では,春夏期でも大きな被害率が記録されることがあった.これは品種が異なるため,人為的攪乱のため,あるいは花卉植物および果実が多いためと思われた.また,3か所すべてにおいて,カンヒザクラの開花期に,ハイビスカスへの盗蜜被害率が低下してい.た.メジロがカンヒザクラから吸蜜しているのが頻繁に観察されるため,このことが影響していると思われた.