2018 年 2018 巻 47 号 p. 73-83
重要な森林害虫のハバチであるブナハバチ(ハチ目、ハバチ科)に寄生するAptesis とJavra(ハチ目、ヒメバチ科、トガリヒメバチ亜科)に属する、2 種のヒメバチ科寄生蜂を検討した。Aptesis においては新種A. flavitrochanterus を記載した。本種は中国から知られるA. melana Li & Sheng, 2013 および日本から知られるA. opaca Cushman, 1937 に形態的に似るが、後脚転節および第2 転節の色彩、後体節第1 背板、体長、産卵管の長さにより区別できる。Javra においては朝鮮半島から知られる日本新産種のJ. coreensis (Uchida, 1930) を記録した。日本に産する両属の種の検索表を提供した。