抄録
大阪府ではウエストナイルウイルス(WNV)の侵入を監視する目的で、2003 年度より媒介蚊のサーベイランス事業を実施している。また、死亡原因の不明な鳥死骸が2 羽以上同地点で見られた場合、その鳥についてもWNV 検査を実施している。
2008 年度は6 月末から10 月にかけて府内20 カ所で蚊の捕集を行い、得られた雌の蚊についてWNV遺伝子の検出を試みた。捕集された蚊は5 種3514 匹で、そのうちアカイエカ群(50.5%)とヒトスジシマカ(48.7%)が大部分を占め、他にコガタアカイエカ(1.2%)、シナハマダラカ(0.3%)、イナトミシオカ(0.03%)が捕集された。定点及び種類別の蚊338 プールについて遺伝子検査を実施したが、すべての検体においてフラビウイルスあるいはWNV の遺伝子は検出されなかった。また、2008 年度当所に搬入された死亡カラス(6 頭)についても同様に遺伝子検査を行ったが、すべての検体においてフラビウイルスあるいはWNV の遺伝子は検出されなかった。