2016 年 54 巻 p. 50-58
大阪府水道水質検査外部精度管理は、本府環境衛生課が公衆衛生研究所の協力を得て、府内の水道事業体及び試験研究機関を対象に実施している。平成26年度は有機物質項目としてハロ酢酸(クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸)を対象項目とし、23機関から回答のあった23検査値を解析した。クロロ酢酸及びトリクロロ酢酸では、それぞれ1機関が外れ値(全体の4.3%)となったが、ジクロロ酢酸では外れ値はなかった。今回の外部精度管理に参加した機関は、概ね良好な結果であった。検証の結果、検査精度を向上するには、液々抽出時の漏れ、 誘導体化試薬の濃さなどに留意すべきことが明らかになった。