抄録
IoT時代では,あらゆる種類のセンサから時間と空間(場所)にひも付いた現実世界の情報収集が可能となる.本稿では,このような時空間データから「いつ,どこで,何が,どうなる」を予測し,更に,予測に基づく「制御,誘導」を実現するための機械学習技術として「時空間多次元集合データ分析」について論じ,その具体的要素技術について解説する.更に,イベント空間や都市部などの混雑した環境において,人々の流れの近未来の混雑具合を予測することによって,混雑を抑制すべく,集団全体の動きを効率的に誘導するリアルタイム,先行的ナビゲーション技術について解説し,人工人流データを用いたコンピュータシミュレーションにより,本アプローチの有効性を示す.