バイオフィリア リハビリテーション研究
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原著論文
姿勢が咳の最大流量(Cough Peak Flow)に与える影響
山科 吉弘田平 一行増田 崇井出 宏長瀬 有希玉村 悠介
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2011 年 7 巻 1 号 p. 1-5

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抄録
目的: 姿勢が咳の最大流量(Cough Peak Flow:CPF)やCPFに影響を及ぼすとされている呼吸筋力および肺活量にどのような影響を与えるのかを調査することを目的とした.方法: 健常成人男性17名を対象に背臥位,ベッドアップ45度,端座位の3姿勢でCPF,呼吸筋力,肺活量を計測した.結果: CPF,呼吸筋力,肺活量は端座位が最も高く,次いで45度座位,背臥位の順であり,端座位と他の姿勢との間には全て有意差を認めた(P<0.05). 考察: CPFを始め,ほとんどの項目で端座位が最も高く,背臥位で最低値となり,姿勢の影響を受けることが明らかになった.効果的な咳嗽を行なうには背臥位よりも,できるかぎり端座位に近い姿勢で行なうことが望ましいと考えられた.
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© 2011 バイオフィリア リハビリテーション学会
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