抄録
Japanese El Niño Experiment 1987 (JENEX-87) が、1987年2月、中部赤道太平洋上の観測船 「なつしま」 船上で行われ、著者はその気象観測に従事した。本報告では気象観測結果の概要を示し、我々が遭遇した二つの注目すべき総観規模擾乱の事例について述べる。
一つは赤道近傍 (∼10°S) の熱帯低気圧であり、赤道付近 (0°S-5°S) での北側断面では強い下層西風が観測された。他の一つは5°S、180°E付近での上層低気圧性渦状擾乱であり、その南西—北東断面は、この擾乱が上層寒気を伴う三次元的構造を持つことを示唆している。