抄録
寝たきりの生活や宇宙での生活など運動量が極端に少ない環境において、骨格筋はアクティブに収縮しなくなるだけでなく環境からの伸張刺激も少なくなる。そのような状況下での筋萎縮が健康の維持において問題となっている。本研究では、微小重力および過重力による筋線維の構造や機能の変化ではなく、筋線維を結束しまた筋の発揮する力を骨格に伝達する細胞外基質の変化に着目し、その構成タンパク質であるコラーゲンの合成量の変化を、コラーゲンの分子シャペロンであるHSP47をマーカーとして測定した。その結果、重力の変化に対し30分という短時間で、HSP47及びコラーゲン合成量の変化が現れることが確認された。HSP47の上流には重力応答に関与する新しい制御機構がありそうだ。