抄録
NHK放送文化研究所が加盟する国際比較調査グループISSPが2015年に実施した調査「仕事と生活(職業意識)」の結果から、31の国・地域を比較し、日本人の仕事観や仕事のストレスをもたらす要因について探った。仕事でストレスを「いつも+よく」感じる日本人は男女ともに半数程度で、各国と比べて多い。また、仕事を「自分一人でできる」と感じている人は、多くの先進国で8割以上を占める一方、日本では男女ともに2割台にとどまる。仕事を「おもしろい」と考える日本人も各国と比べて少ない。仕事のストレスに影響している項目を探るために、日本、アメリカ、ドイツ、ノルウェーの4か国について重回帰分析を行った結果、各国で共通してストレスに強く影響しているのは、「仕事が家庭の妨げになる」ことである。日本では、仕事の自律性の低さや仕事がおもしろくないという認識によってもストレスを感じやすくなっているほか、女性については、配偶者がいないことがストレスと関連している。