放送研究と調査
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パラリンピック・ストーリー ~東京2020大会に向けて~
【第1回】パラリンピアン“壁をこわす力”
中村 美子渡辺 誓司
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2019 年 69 巻 9 号 p. 2-15

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抄録
東京2020パラリンピックまで1年を切った。NHK放送文化研究所では、2016年からパラリンピックと放送に関する調査研究を行っているが、その過程で取材した海外のパラリンピック放送の関係者はみな、パラリンピック大会とその放送を通じて、個人そして社会がポジティブに変化することを語っている。そこで、さまざまな立場からの発言を4回シリーズで紹介する。第1回は、イギリス、デンマーク、ドイツを代表する3人のパラリンピアン。 イギリスのトライアスロンの選手であるクレア・キャシュモア氏(31歳)は、自国開催となったロンドン大会をきっかけにイギリスの障害者に対する見方が変化したことや、次の世代を担う子どもたちへの期待を語った。デンマークの卓球の選手であるピーター・ローゼンマイヤー氏(35歳)は、パラリンピック放送が障害者スポーツの認知度を上げることにつながったことを評価する一方で、パラリンピック放送をきっかけに、一般番組への障害者のテレビ出演が増加しているものの、まだ不十分であると受け止めている。陸上競技とアルペンスキーでパラリンピックに出場したドイツのマティアス・ベルク氏(57歳)は、一定の条件や環境を設定すれば誰もが等しく競い合えるパラリンピックの意義を語り、障害者アスリート自身が障害を克服したストーリーを伝えることの大切さや、今後障害者に開かれた社会に進むためにテレビに対する期待を述べた。
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© 2019 NHK放送文化研究所
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