分析化学
Print ISSN : 0525-1931
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アンモニウム塩融解による難溶性硫酸バリウムの迅速分解・分析
松本 健小浦 利弘
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2001 年 50 巻 12 号 p. 807-811

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抄録

難溶性の硫酸バリウムの分解方法として, 融解剤に硫酸水素アンモニウムを用いる, 迅速簡便な方法を確立した. 硬質ガラス製試験管に硫酸塩試料の約10mgと硫酸水素アンモニウムの約2gを入れて混合した後, ガスバーナーの小さなフレームで試験管の底部を550~600℃に加熱する. 分解が進むに従って融解物は無色透明になり, 約5分間の加熱で十分である. 冷却後, 固化した融解物を0.05M EDTA-アンモニア水溶液 (アンモニア濃度; 3.5M) に加熱溶解し, 溶液中のバリウムを誘導結合プラズマ発光分析法あるいはフレーム光度法で定量する. 本法を難溶性のバリウム鉱石の分解に応用し, 試料中のバリウムを定量したところ, 試料を炭酸塩融解して得た値とよく一致した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2001
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