2002 年 51 巻 6 号 p. 423-427
電気化学発光検出フローインジェクション分析 (ECL-FIA) システムの構築を行い, 過酸化水素の定量を行った. 過酸化水素量59fmol~59pmolの間で良い直線関係 (r>0.999) が得られ, 検出限界は59fmol (S/N=3), RSDは1.89% (4.76pmol・H2O2, n=10) であった. 更に酵素固定化担体として, キトパールを用い, Nakane法によってグルコースオキシダーゼ固定化カラム, グルタルアルデヒド法によって, ウリカーゼ固定化カラムを作製し, これらをECL-FIAに組み込み, グルコース及び尿酸の定量を行った. グルコースの定量範囲は111fmol~111pmol, 尿酸の定量範囲は, 119fmol~59.4pmolであった. コントロール血清を試料として用い, 市販のグルコース及び尿酸測定キットで得られた定量結果と本法によって得られた定量結果を比較したところ良く一致した.