抄録
本報告では,愛媛県との共同研究の過程で得られた成果を中心に,「えひめ方式」と呼ばれるダイオキシン管理型小型焼却炉の要素技術の中心を構成する燃焼方式,排ガス処理,燃焼監視の要素技術に関する研究とそれらを融合した「えひめ方式」の実証炉が導入された愛媛県越智郡上島町魚島での実証試験について紹介した.本方式はガス化燃焼と人工ゼオライトや活性アルミナといった吸着剤による排ガス処理を組み合わせた装置に,現場で実施可能な吸着剤の無害化や燃焼監視方法を取り入れたシステムであり,管理の難しい小型焼却炉における有効なダイオキシン削減方法として活用されている.