分析化学
Print ISSN : 0525-1931
ノモグラフを利用した螢光X線日常分析方法
桃木 弘三
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1961 年 10 巻 1 号 p. 40-47

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抄録
螢光X線分析法により金属の日常分析をおこなう場合にもっとも面倒な問題は,同一条件下で測定しても分析線強度測定の日間変動がいちじるしく,一度作成した検量線も日ごとあるいは電源状態を変化するたびに一々チェックしなければ使えないことであった.
これに対し筆者はすでに1~2の方策を検討して報告したが,ここにノモグラフを利用したもっとも簡単迅速で日常分析に十分な正確さを有する全く新しい方法をつけ加えたいと思う.この方法によれば装置に極端な異常の生じない限り,一旦作成した検量線が管球などの消耗にもかかわらず約7ヵ月の長期にわたる日常分析に利用でき,また管球電圧電流やパルハイおよびゴニオメーターの設定に多少の誤りがあっても日常分析にはほぼ満足な結果をあたえることを明らかにした.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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