分析化学
Print ISSN : 0525-1931
メチルチモールブルーを発色試薬とするイットリウムまたはランタンの吸光光度定量
岡田 浩子金子 啓二後関 璋一
著者情報
ジャーナル フリー

1963 年 12 巻 9 号 p. 822-826

詳細
抄録
キレート滴定法の金属指示薬としてよく使われるメチルチモールブルーを希土類元素の新しい発色試薬として開拓する目的で検討を行なった結果を報告する.メチルチモールブルーはイットリウムまたはランタンとおのおのpH5.6,5.9以上で青色の安定な錯塩をつくり610mμ,613mμに吸収の極大を示す.pH6.4での錯塩の組成比はいずれも1:1で0~110μgの範囲でベールの法則に従っている.検量線から求めた分子吸光係数は2.5×104~2.6×104である.かなりの重金属イオンおよびリン酸イオン,クエン酸イオン,シュウ酸イオン,フッ素イオンなどの陰イオンは大きく妨害するが,その他のイオンはあまり妨害しない.
著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top