分析化学
Print ISSN : 0525-1931
ガスクロマトグラフィーにおけるピーク消去法による有機水銀化合物の同定
西 末雄堀本 能之
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1971 年 20 巻 1 号 p. 16-20

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抄録
RHgX型のメチル,エチル,フェニル水銀化合物のガスクロマトグラフィーでのピーク消去法による同定法を研究した.これらのRHgX型化合物は(a)有機チオ化合物,たとえば種々のメルカプト化合物,チオケトン,有機サルファイドなど,(b)金属硫化物,チオ硫酸塩,および(c)種々の金属粉末,などと水の存在下で振り混ぜるとピークの著しい減少が認められた.またガスクロマトグラフの分離カラムと検出器との間に金属粉末を充てんした短いカラムをそう入してもピークの減少が認められた.これらの反応はRHgX型化合物に特有の反応で,これらを組み合わせれば確度の高い同定ができる.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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