分析化学
Print ISSN : 0525-1931
脱着電位測定による陰イオン界面活性剤のポーラログラフ分析
篠塚 則子鈴木 肇早野 茂夫
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1972 年 21 巻 4 号 p. 517-521

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抄録

アニオン界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム,ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム,ジ-2エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム,ブチルナフタリンスルホン酸ナトリウムをポーラログラフにより脱着電位を測定することによって定量した.これらの界面活性剤は明確な吸脱着波を示し,脱着電位と濃度の対数とは臨界ミセル濃度以下で直線関係を示した.定量にはこの直線を用いた.支持電解質の濃度を増すとcmcは減少するので定量限界を下げることができるが,あまり高濃度の電解質を加えると波が不明りょうになってくる.本方法により数ppmから数百ppmのアニオン界面活性剤が簡単にしかも再現性よく定量できることがわかった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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