分析化学
Print ISSN : 0525-1931
14Cのβ線による液体シンチレーションのけい光効率測定
大西 正義仁木 栄次
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1972 年 21 巻 4 号 p. 511-517

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抄録

14Cのβ線がシンチレーター(トルエン1l+PPO 4g+POPOP 0.1g)を照射したときの液体シンチレーションを,サンプリングオシロスコープSAS500による光パルス測定装置で観測し,パルス曲線下の面積よりアノードパルス電流量を求めた.セル(2×25×30mm)内のシンチレーター中で発生した液体シンチレーション光パルスが光電面にいたるまでの,幾何学的集光効率を求めると,0.50であった.そして,シンチレーターのけい光スペクトルと吸収スペクトル,さらに光電子増倍管の絶対量子効率分光曲線などより,放出光子数を求めると,670±50であった.これをけい光効率に換算すると,2.6±0.3%となる.そのうち,fast componentとslow componentのけい光効率はそれぞれ2.1%と0.47%であった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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