分析化学
Print ISSN : 0525-1931
カール・フィッシャー法による水分の自動電量滴定装置
自動滴定装置ならびにその応用に関する研究(第9報)
三宅 信午須藤 毅
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1974 年 23 巻 5 号 p. 482-490

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抄録
装置に電源が投入されているかぎり,滴定室に含まれている水分は自動的に消去され,いつでも測定にはいれる状態が保たれている.試料を注入して,スタートスイッチを操作すれば,電解と時間の積算が開始され,約1mgの水分は2分前後で測定を終わる.測定結果は水の絶対量をμg単位で表示し,またコンペンセーターを使うとppm単位で直示させることもできる.電解液は専用のものを使用し,滴定室の電解液はその総量が150mlに達するか,測定された水の総量が約1gに達するまでくりかえし使うことができる.標定と計算の手間が省略されて温度変化による誤差が除かれる.くりかえし精度は±5μg以内であった.
装置はスイッチの切り替えによって臭素価の測定にも利用できる.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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