1976 年 25 巻 6 号 p. 366-370
表面にけい光体結晶を生成させた化学的に安定なけい光性ガラスを調製し,これを無機けい光体の代わりに利用して,けい光溶着プレートを作製した.このプレートを用いてTLCを行い,紫外線(254nm)照射けい光消光法により,化合物の検出を可能にした.検出したクロマトグラムに硫酸などの強酸をスプレーし,スポットを可視化させた後,プレートを濃硝酸あるいはクロム酸混液に浸せきして回収した.本プレートは耐酸性があり,再使用が可能であり,強酸を含んだ展開溶媒系による無機イオンのTLC分離,検出などにも有効であることが分かった.