抄録
四酢酸鉛溶液を酸性溶液中で加水分解して得られる二酸化鉛懸濁液とシュウ酸ナトリウムとの不均一系の酸化還元反応の終点検出法として,1対の白金電極を用いる定電流分極電位差滴定法及び目視滴定法を検討し,反応モル比を決定した.又,反応生成物の二酸化炭素及び鉛(II)の定量を行った.
その結果,定電流分極電位差滴定法及び目視滴定法が精度のよい終点検出法として適用できることが分かった.反応モル比を1対1と考えた計算値に対して,およそ±1%以内の誤差で終点が得られ,反応生成物の定量結果からも,反応モル比が1対1であることが確かめられた.