抄録
市販の化学発光式窒素酸化物計を含窒素有機化合物に対して特異的かつ感度のよいガスクロマトグラフ用検出器としての応用について検討した.
本検出器は窒素化合物を酸素気流中で900℃の白金触媒上で酸化分解し,生成する一酸化窒素を化学発光法で測定するものである.本報では低沸点の窒素化合物に対する応答,燃焼管温度の影響及び他成分からの干渉について報告する.更に5%スクアラン+2%水酸化カリウムカラムを用いてアミン類のガスクロマトグラフ法について検討したが,水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ(FID-GC)に比べて本法では溶媒の妨害もなく感度よく検出できるので,将来大気中のアミン類の測定に利用できる.