分析化学
Print ISSN : 0525-1931
非鉄金属精鉱の保管方法の検討
斉加 実彦永井 巌中村 靖清水 博司外岡 和夫河野 健一渡辺 隆夫家村 一行新井 紀弘
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1980 年 29 巻 10 号 p. T78-T82

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抄録

硫化銅,硫化亜鉛,硫化鉛の浮選輸入精鉱など,取引分析用の調製試料の保管方法と品位低下との関係について,約30種の精鉱を実験試料として,6か月にわたり14実験所で実験した.保管方法は,アルミニウムホイル製袋,ポリ塩化ビニール製袋,ポリエチレン製袋に試料を入れ,その保持性を比較検討した結果,いずれの袋によっても期間中の品位低下は避けられないが,アルミニウムホイル製袋は最も保管上の性能がよく,1か月以内であれば保管精鉱品位の低下を0.1%以内にとどめた.なお,銅精鉱についてはその後の品位低下も小さかった.ポリ塩化ビニール製袋やポリエチレン製袋では保管期間が長くなるに従い晶位が低下し,品位低下の程度は鉱種によって大きく相違した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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