分析化学
Print ISSN : 0525-1931
環境試料中の直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの定量
高速液体クロマトグラフィーによる陰イオン界面活性剤の定量(第1報)
宇都宮 暁子池田 辰男高松 和幸内藤 昭治
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1980 年 29 巻 12 号 p. 837-842

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抄録
固定相にシマズゲルPSG-100及びシマズPCH-05を用いて,環境試料中の直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)を高速液体クロマトグラフィーで定量する方法を検討した.シマズPCH-05を固定相に,0.08%(w/v)リン酸水素二ナトリウム-50%エタノールを移動相に用いるのが最も良く,合成洗剤中に含まれる側鎖のアルキ〃基の炭素数が10~14のLASを分離定量した.又,これらのLASはフェニル基の位置異性体の影響を受けず,アルキル基の炭素数に依存して分離されることを確認した.LASの定量限界は5μlの注入量として0.01μg,LAS濃度20μg/100ml及び100μg/100mlの水溶液からの回収率は99%,変動係数はそれぞれ6.8及び1.3%であった.河川水へのLASの添加回収率も91%,変動係数2.0%と良好であった.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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