分析化学
Print ISSN : 0525-1931
微量水銀の定量における非分散原子蛍光法
木本 哲也森宗 久幸森田 秀芳桜井 弘下村 滋
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1982 年 31 巻 11 号 p. 637-641

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抄録

極微量の水銀を検出する目的で,EDL,ソーラーブラインド型光電子増倍管を用いる非分散の原子蛍光分析装置を組み立てた.試料溶液から還元気化された水銀を,いったん金に捕集した後700℃で加熱離脱させる.この水銀をアルゴン気流中で流通型の蛍光セルに導き検知した.水銀の原子蛍光に対し窒素が消光作用を及ぼすので,測定に際して系を完全にアルゴンのみの雰囲気にすることで感度及び精度を向上させた.本法の検出限界は0.005ng(S/N=2)で1ngにおける変動係数は3.0%である.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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