分析化学
Print ISSN : 0525-1931
細管式等速電気泳動法によるホルムアルデヒドとギ酸の同時定量
光亦 博志大黒 紘
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 31 巻 11 号 p. 646-651

詳細
抄録
非イオン性物質であるホルムアルデヒドに亜硫酸水素イオンを付加させ,生成するヒドロキシメタンスルホン酸イオン及び共存するギ酸を細管式等速電気泳動法により同時定量する方法を確立した.電解液として,リーディング液には{10-2M塩酸+L-ヒスチジン}(pH6.0),ターミナル液には10-2Mヘキサン酸(pH3.4)を用いた.亜硫酸水素イオンはホルムアルデヒドに対してモル比が約5になるように添加して付加させた.定量下限はホルムアルデヒドが約0.05μg,ギ酸が約0.1μgであった.繰り返し測定(n=6)における変動係数は,ホルムアルデド300mg/lで4.1%,ギ酸100mg/lで7.5%,1000mg/lで1.8%であった.本法を無電解銅めっき液中に共存するホルムアルデヒドとギ酸の同時分析に適用し,満足する結果を得た.
著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top