分析化学
Print ISSN : 0525-1931
フレーム原子吸光法による白金触媒中の白金の定量
王 鳳英徐 毓麗劉 志軍林 鉄錚
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1986 年 35 巻 5 号 p. 459-464

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抄録

フレーム原子吸光法を用いる白金触媒中の白金の定量はアルミナなどのキャリヤーの干渉が大きく,その干渉は複雑である.これらのキャリヤーと結合し得る周期律II族元素と周知のランタンとの白金を放出する性能を比較検討した.そのうちカルシウムは最も優れた性能を有し,マトリックスの分離がいらず,簡単な検量線法でも白金を定量できる.異なるキャリヤー(アルミナ,シリカゲル,分子ふるい)に対して11種の白金触媒(0.07~15%)に硝酸カルシウムを放出剤として使用し良好な結果を得た.検量線法と標準添加法の両者によって得られた結果はよく一致し,その相対標準偏差は3%以下で回収率は95~105%であった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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