分析化学
Print ISSN : 0525-1931
誘導結合プラズマ発光分析法による触媒中の白金,ロジウムの定量
江藤 元則徳森 尚志
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1986 年 35 巻 5 号 p. T39-T42

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抄録

誘導結合プラズマ発光分析法をアルミナ担持貴金属触媒中の白金,ロジウムの定量に応用した.本法では試料を分解後,テルル共沈法により白金,ロジウムを主成分のアルミニウムより分離した.試料の分解及びテルル共沈の諸条件について検討した結果,試料の分解には過酸化ナトリウムによる融解が適しており,テルル共沈法によりロジウムを完全に捕集するためには,テルルと塩化スズ(II)を添加後90℃で3時間以上加熱する必要があることが分かった.又,試料と同じアルミナ担体を用いて本法の回収率を求めたところ,98.5~100%の範囲内であった.本法を実試料に適用した結果,0.01~3%の白金及びロジウムを含む試料について相対標準偏差0.3~0.9%の精度で定量できた。

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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