分析化学
Print ISSN : 0525-1931
機器中性子放射化分析による岩石標準試料JLk-1,JLs-1,JDo-1及びJP-1の多元素定量
鈴木 章悟桂木 夏子平井 昭司
著者情報
ジャーナル フリー

1990 年 39 巻 1 号 p. 55-62

詳細
抄録

機器中性子放射化分析(INAA)により,地質調査所(GSJ)において作製されたたい積岩試料のJLk-1(湖底たい積物),JLs-1(石灰岩),JDo-1(ドロマイト)と火成岩試料のJP-1(ダナイト)の4種類の標準岩石試料中の微量元素を多元素同時定量する方法を検討した.照射は通常のフィルターなし照射とカドミウムフィルター照射の2種類の方法で武蔵工大炉(MITRR)で行った.測定はGe検出器によるγ線スペクトロメトリーの外にGe検出器とNaI(Tl)検出器とを組み合わせた反同時測定によるγ線スペクトロメトリー及びGe検出器とエネルギー範囲を限定したNal(Tl)検出器との同時測定によるγ線スペクトロメトリーも用いた.52元素の定量を試みてJLk-1で44元素,JLs-1で32元素,JDo-1で35元素及びJP-1で24元素が定量できた.

著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top