分析化学
Print ISSN : 0525-1931
共鳴セルを用いたパルスレーザー励起光音響法による高感度ガス分析
加藤 健次佐藤 訓孝
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 40 巻 6 号 p. 283-288

詳細
抄録

大気や高純度ガス中の微量成分分析に適したパルスレーザー励起光音響装置について報告する.内管及び外管から成る二重管型軸モード共鳴セルを試料セルとして用いた.光源にはパルスNd:YAGレーザーを中心とする波長可変レーザーを用いた.パルス励起による共鳴では様々な周波数成分がセル内に生じるが,その中から最適なものを選択して分析を行った.3種類の内管を用いて検討を行った結果,長さ42cmの内管の最も低次の共鳴によるものが感度及びバックグラウンドにおいて優れていた.二酸化窒素に対しては,試料流量,パルス間隔による信号強度への影響が見られたが,流量21/min,パルス間隔1pps(パルス/秒)にて,検出下限は,およそ5ppbであった.又,室内の二酸化窒素濃度変化の測定,及びベンゼン蒸気のスペクトル測定を行った.

著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事 次の記事
feedback
Top