1993 年 42 巻 5 号 p. 317-323
高レベル放射性廃棄物ガラス固化体中の成分元素の定量法を,模擬廃棄物ガラス固化体試料を用いて検討した.Si及びBは粉末試料を過酸化ナトリウム融解法により分解後,ICP-AESにより定量した.その他の元素(Li,Na,Al,P,Ca,Fe,Zn,Zr)は粉末試料をフッ化水素酸-過塩素酸により分解後,ICP-AES又は原子吸光分析法(AAS)で定量した.本法によるNISTガラス標準試料の定量値は,NISTの保証値と7%以内での一致が得られ,又,定量値の再現精度は6%以下であった.