1959 年 8 巻 12 号 p. 782-785
化セン級液体カセイソーダ中のカルシウム,マグムシウムを現行のJIS法(K-1205)で定量するときは長時間かかり,また試料の中和によってできる多量の食塩のためこれらの沈殿(シュウ酸カルシウム,リン酸マグネシウムアンモニウム)は不完全となり誤差を生ずる原因となる.このため筆者らはさきに発表した選択吸着樹脂を用い,カルシウム,マグネシウムのみを分離,濃縮してからキレート滴定法で定量することをこころみた.滴定精度の向上のため光度滴定法も併用したが満足な結果を得た.なお本法はソーダ灰中のカルシウム,マグネシウムの定量にも適用することができる.