分析化学
Print ISSN : 0525-1931
CaF帯スペクトルによる天然産炭酸カルシウム中のフッ素の分光分析
南 英一阿部 修治高木 伸司中村 忠晴
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1960 年 9 巻 12 号 p. 989-992

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抄録

石灰岩や石灰華などの天然産炭酸カルシウム中にしばしば含まれているフッ素の定性または半定量分析法として,帯頭5291ÅのCaF帯スペクトルによる分光分析法を試みその実験条件を定めた.励起源はD.C.100V,10A,ア-クの外炎部に強くあらわれるスペクトルの継続時間を直視法で測定した.標準試料と比較して半定量できる範囲は0.001~1%程度であって,この範囲では両対数目盛で検量線は直線となった.共存元素の影響について調べたところでは,多量のアルカリ金属の存在で低めに出ること,また鉄の存在で試料がとびだすことのほかにはあまり影響はなかった.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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