分析化学
Print ISSN : 0525-1931
酢酸ウラニルによる有機リンのセミミクロ容量定量
ミクロボンベによる有機元素分析(第6報)
近藤 朝士
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1960 年 9 巻 5 号 p. 416-418

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抄録

有機リン化合物をミクロボンベ-過酸化ナトリウム法にて分解し,分解物を蒸留水に溶かし出し,白金箔を加え,30分間軽く煮沸して過酸化水素を分解除去し,濃硝酸にて中和する.この試料液を第一リン酸カリウムで標定した酢酸ウラニル溶液を用いて滴定する.滴定時の液温は95℃に保ち,液性は酢酸アンモニウム溶液を加えて弱酢酸酸性となし,滴定の終点は母液をフェロシアン化カリウム粉末上にスポットして褐色の発現する点をもってする.分析試料は10~20mg,分析所要時間は1時間内外,分析誤差は理論値に対し±0.3%以内である.また有機リン酸のアルカリ土類金属塩もなんら特殊の処理を必要とせず本法にて定量しうる.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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