1960 年 9 巻 8 号 p. 672-679
17種の高純度蛋白質性アミノ酸について旋光分散を測定し,その分析化学への応用について検討した.
1.各アミノ酸について簡略Drudeの式[M]=A/(λ2-λ2c)±B/λ2を求め実測値と比較した.
2.λ2~1/[M]曲線をつくり,チロシンを除くすべてのアミノ酸が直線となることを示した.また,これを利用してアミノ酸の純度検定のおこなえることを示唆した.
3.アミノ酸の紫外部吸収スペクトルを測定し,その吸収極大値λmaxと旋光分散より求めたDrude式中のλc(固有振動の波長)の関係を検討した.