日本物理学会誌
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二核子移行反応と原子核内核子の対相関
八木 浩輔
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1973 年 28 巻 9 号 p. 744-756

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抄録

2この中性子を移行させる(t,p)あるいは(p,t)反応は, 原子核の直接反応過程としてきわめて特徴ある核反応である. この反応が核内核子の対(つい)相関をいかに有効に検出するか, さらに対相関によって生ずる核子の集団運動状態とはいかなるものであるかを解説しよう. また二段階反応過程の寄与の重要性についても触れる. この小文を通して, 集団運動という多体問題の最大の特徴を, 原子核において楽しんでいただけたらと思う. したがって, 原子核を専門としないかた : 特に若い読者 : を第一に意識して書いた.

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