著者所属:東京工業大学理学部
1992 年 47 巻 5 号 p. 361-367
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銀河や銀河団のつくる重力場によって光の経路が曲げられ, その結果遠方の天体(特にQSO)の多重像が生じる, いわゆる重力レンズ効果の観測が近年進んでいます. 重力レンズ効果は, 天文学的には特異な天体現象として, それ自身おもしろい存在ですが, 宇宙論的にも, 我々から遠方の天体(~1010光年)までの間の, 様々な情報を教えてくれる可能性を持つので, 貴重な存在となっています. ここでは重力レンズ効果に関する観測, 及び理論の現状をレヴューし, 「重力レンズ天文学」の将来を展望します.
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