日本物理学会誌
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音で見る海洋循環
竹内 倶佳平 啓介望月 仁
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1992 年 47 巻 7 号 p. 539-546

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抄録

地球表面の70%を占める海洋は人類を初め生物の源であり, 人類の生活に常に深いかかわりを持ってきている. 最近話題になっている地球の温暖化の元凶と言われているCO2を吸収する場としての海洋の挙動も深海に存在する流れが本質的にかかわっている. このような流れの挙動を解明するために音波は重要な観測手段を提供する. 陸上, 即ち大気中で利用できる電磁波が, 海水中では塩分のために利用できないからである. 本稿は, 先ず深海の流動について説明し, その挙動のリモートセンジングに現在, 音がどのような役割を果たしているかを解説したものである.

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© 社団法人 日本物理学会
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