抄録
昨年2月, 電子陽子衝突型加速器(epコライダー)HERAのデータに, 大きな運動量移行(momentum-transfer squared, Q2)を持つ事象が標準模型の予言よりも多く現れたことが報告された. 新しい粒子の兆候か, あるいは単なる統計のゆらぎなのか?この報告は"HERA High-Q2 Anomaly"と呼ばれ, 何十もの理論的解釈の論文が出されるほどに素粒子物理学研究者の注目を集めた. 昨年中にHERAのデータはさらに統計を増し, 新しい結果が今年3月に公表された. アリマリーはどうなったのか?最新データを含め解説する.