千葉県農林総合研究センター研究報告
Online ISSN : 2185-1808
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千葉県のキク圃場におけるキク茎えそ病の発生状況及び Chrysanthemum stem necrosis virus寄生植物の探索
國友 映理子牛尾 進吾
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2016 年 2016 巻 8 号 p. 81-86

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抄録
CSNVの発生歴のあるキク栽培施設を中心に,キク茎えそ病と媒介虫であるミカンキイロアザミウマの発生状況,CSNV保毒虫の有無について調査し,CSNVの発生動態を明らかにした.さらに施設内部及びその周辺で各種植物におけるCSNVの感染の有無等を調査し,新たなCSNV寄生植物の探索並びに有効な防除対策の提案を行った.1. 夏秋キク生産圃場及び親株養成圃場の調査の結果から,感染苗の持ち込み及びCSNV保毒虫の増大・拡散媒介によりキク茎えそ病の発生及びCSNVの感染が拡大していることが明らかとなった.2.キク生産施設内部及び周辺の23科42種類の植物を採取し,DAS-ELISA検定を実施した.その結果,キク科チチコグサモドキ,トウダイグサ科エノキグサ及びマメ科インゲンは今回の調査でCSNV寄生植物であることが初めて明らかとなった.3. 本試験で得られた結果から,健全な苗の確保による圃場へのウイルスの持ち込みを防止することなどの耕種的防除,ミカンキイロアザミウマに有効な薬剤のローテーション散布などの化学的防除及び防虫ネットの利用などの物理的防除法を効果的に組み合せることによりミカンキイロアザミウマを防除し感染を拡大させないこと,作物-雑草間の伝染サイクルを遮断し次作へ感染をつながないことが,キク茎えそ病防除対策で重要であることがわかった.
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© 2016 千葉県農林総合研究センター
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