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脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
Vol. 25 (2014) No. 2 p. 31-36

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http://doi.org/10.16977/cbfm.25.2_31

原著

重症くも膜下出血自験例において急性期の頭蓋内圧(ICP)と平均血圧(MABP)の二変量の相関係数(pressure reactivity index; PRx)を算出した.この指標は脳血管自動調節能の保全状態を反映することが知られており,3カ月後の転帰との相関性について検証した.対象はWFNS grade 5 の重症くも膜下出血10 例とした.3 カ月後の転帰でGR,MD に至った転帰良好例は2 例で8 例が転帰不良であった.ICP とMABP の二変量の相関係数(PRx)を算出し,術後急性期の血管反応性の保全状態を評価した.転帰良好例の急性期PRx の平均値が0.047に対し,転帰不良例では0.230 であった.転帰不良例では血管反応性の喪失がより著しく,二変量の正の相関がより強い結果として反映された.また,急性期に遅発性脳梗塞を併発した6 症例のPRx 平均値0.309 に対し,発症しなかった4 例のPRx 平均値は0.019 であった.両者には統計学的有意差が認められ(p<0.05),脳梗塞発症例では有意に正の相関が強かった.

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