J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
Vol. 25 (2014) No. 2 p. 43-49

記事言語:

http://doi.org/10.16977/cbfm.25.2_43

原著

ラットを用いた脳血流量(CBF)自動調節能の計測では,自動調節能を示す血圧範囲で,緩やかなCBF 変化を示す個体が複数観察されるなど,CBF 自動調節能には個体差があることが知られている.我々は,このCBF 自動調節能の個体差について,血管平滑筋の機械モデルを用いたシミュレーション手法により解釈できるのではないかと考えた.シミュレーションはUrsino らが提案するモデルを用い,モデル係数はラットで測定された血管の機械特性に合わせて変更した.モデル係数について生理的な範囲で変化させたところ,細動脈において血圧と血管の張力を関係づける係数を少し変えるだけで,CBF 自動調節能の血圧範囲において緩やかな血流変化を示す結果が得られた.このことは,CBF 自動調節能に個体差があり,とくに細動脈の個体差によって,従来のCBF 自動調節能を示す血圧範囲で,必ずしも血流量が一定になることはないことを示したといえる.

Copyright © 2014 日本脳循環代謝学会

記事ツール

この記事を共有