2015 年 26 巻 2 号 p. 11-18
要旨 【目的】18F-AV45(Florbetapir)をアルツハイマー病(AD),軽度認知機能障害(MCI),前頭側頭葉型認知症(FTLD),正常対照(HC)に対し用い比較検討し,その有用性を検討する.【方法】対象は,AD 28 例,MCI 14例,FTLD 11 例,HC 8 例.18F-AV45 を約370 MBq 静脈投与し,小脳に対する脳各部位のstandardized uptake value ratio(SUVR)を指標とした.症例群間でSUVR 値を比較した.AD とMCI におけるSUVR 値と認知機能検査との関連を検討した.【結果】SUVR 値は,AD は高値,MCI は中間値,HC とFTLD は低値であった.ADとMCI におけるSUVR 値と認知機能検査との相関はなかった.【結論】18F-AV45 アミロイドイメージングは,認知症性疾患の鑑別に有用であり,簡便で多数の組入れが可能な検査として期待される.