脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
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一過性脳虚血/再灌流傷害によるペリサイト由来神経幹細胞の誘導
百田 義弘
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28 巻 (2016-2017) 2 号 p. 347-351

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抄録

我々は,マウス大脳皮質永久閉塞モデルを用い,梗塞巣に神経幹細胞〔傷害誘導性神経幹細胞(injury-induced neural stem cells: iNSCs)〕が誘導されることを発見し,これまでに報告してきた.さらに,最近,我々は一過性脳虚血/再灌流モデルを用い,致死的虚血負荷閾値を明確にすることで神経産生メカニズム,新生神経細胞の起源の解明を試みた.その結果,30分間以上の致死的虚血傷害下において神経産生能をもつiNSCSが誘導されることが明らかとなり,15分間の非致死的虚血傷害下においても細胞数は少ないもののiNSCsの誘導を認め,その起源は虚血負荷にて刺激を受けた脳ペリサイトであると考えられた.以上の所見は,iNSCsが一過性脳虚血病態下においても神経再生機転のターゲットとなり得ることを示しており,本稿では一過性脳虚血病態下におけるiNSCsに焦点をあてて概説する.

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© 2017 日本脳循環代謝学会
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