Chem-Bio Informatics Journal
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分泌タンパク質に注目した原核生物の比較プロテオミクス
五味 雅裕澤田 隆介園山 正史美宅 成樹
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2005 年 5 巻 3 号 p. 56-64

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抄録

分泌タンパク質は細胞間のやり取りを橋渡しする役目を持っており、生物種の生存戦略と密接な関わりがある。膜タンパク質予測システムSOSUIとシグナルペプチド予測システムSOSUIsignalを用いて248種の原核生物ゲノムから分泌タンパク質の予測を行った。分泌タンパク質の数とゲノムのORF数には正の相関がみられた。詳細な解析より、原核生物をいくつかのグループに分けることができた。ORF数が1200以下の生物は真核生物細胞内共生、寄生生物で、一つの線形近似が可能だった。2500以上の生物種は独立的に生存できる生物であり、3つのカテゴリに分けられた。線形近似のX軸切片は共生-寄生生物種では300、独立生存グループでは700であった。また、GC含量もORF数と同様に、生物のカテゴリを分ける主な要因であった。最後に原核生物の生存戦略を分泌タンパク質の解析に基いて議論した

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2005 Chem-Bio Informatics Society
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