循環制御
Print ISSN : 0389-1844
総説
TAVI の現状と今後
山口 遼山本 真功
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キーワード: TAVI
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2019 年 40 巻 3 号 p. 174-180

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抄録

 外科的大動脈弁置換術( SAVR, surgical aorticvalve replacement) が高リスクまたは施行困難と判断された重症大動脈弁狭窄症(AS, aorticstenosis)患者に対して経カテーテル的大動脈弁留置術( TAVI, transcatheter aortic valve implantation)が施行され良好な成績を収めている。欧米での大規模臨床試験から、外科手術のリスクを問わずTAVI の成績がSAVR に比較して同等、または統計学的有意差をもって良好であったことが次々に報告されている。このような現状をうけて、諸外国ではTAVI の適応は拡大され、現在米国では外科手術リスクを問わずTAVI が臨床現場で重症AS 患者に対する治療として適応を取得している。今後は本邦においてもTAVI の適応が拡大されていくと思われるが、TAVI 治療に伴う問題点は多く残ると考える。本編では、TAVI の現状を総括しTAVI の問題点を明らかにし今後の方向性に関して言及する。

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